養育費について
養育費の法的根拠
養育費とは、未成熟のこどもが社会人として独立して自力で生計を立てることができるようになるまでに必要とされる費用です。
養育費は、法文上の用語ではありませんので、民法に「養育費」という言葉は出てきません。
養育費の根拠規定は、婚姻中については、婚姻費用分担+夫婦間の扶助義務であり、離婚後については、監護費用であると言われています。
養育費の算定
平成15年4月に、養育費・婚姻費用の算定表が公表されました。以後、実務では算定表に基づく養育費の算定が定着しております。
算定表は以下を基に算出されます。
①権利者・義務者のそれぞれの総収入
②子どもの年齢及び人数
※私立学校の費用
算定表では公立中学、高校の学校教育費相当を考慮しています。
子が私立に通う場合の入学金、授業料等の負担については、下記の事項が考慮され義務者に負担させるかが判断されます。
・義務者が事前に通学を同意していたかどうか
・義務者の負担能力
・権利者・義務者の学歴
・社会的地位等
養育費の支払開始時期と終期
養育費の支払い開始時期については、複数の説がありますが、調停を申立た場合は、調停申立時からとするものが多いです。
養育費の支払終期については
①高校卒業時まで
②成年に達する月まで
③大学卒業時まで
判例、実務上(離婚協議書作成)では③大学卒業時までとするケースが多いです。