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離婚時の不動産売却

2013年2月18日 月曜日

離婚時に持ち家を売却されるケースで一番問題になるのが住宅ローンの残高以上で売却ができない時です。離婚をするということは家族の人数が減ることになりますので、今の住まいは広すぎるかもしれません、また夫婦の収入を考え購入しているので単独になったら住宅ローンの返済が厳しい、嫌な思い出があるから住みたくないと理由は様々ですが、持ち家の売却を希望される方は非常に多いです。私が不動産会社で営業をしていた時、お客様がよく勘違いされていたこと事例を説明させてもらいます。例えば住宅ローンが2,000万円残っていたとします。売却価格が1,900万円です。売却に関する諸費用が100万円掛かりました。その際、現金で200万円用意しなければ原則として不動産を売却することはできません。

なぜかと言いますと住宅ローンを組む際に金融機関は購入した物件に抵当権を設定しております。抵当権は債務(住宅ローン)を全額返済したときに初めて金融機関は抵当権の抹消に応じてくれます。たとえ残高が1万円であったとしても金融機関は抵当権を抹消する義務はありません。じゃあ手持ち資金がない人はどうすればいいんですかと質問を受けます。現実から言いますと住宅ローンを払い続けるしかありません。20代~30代で不動産を購入した場合、35年の元利均等方式で住宅ローンを組んでおります。このケースですとなかなか元金は減りません。元金の減りより、不動産の評価額の方が先に減っていくのが一般的です。2、3年経ってもたいして元金は減りません、それ以上に不動産価格が下がるでしょう。

よくネットなどでも任意売却を勧める広告等がありますが、任意売却とは上記のような住宅ローン残高より売却価格が低くても抵当権を金融機関が抹消してくれることです。しかし注意しなければならないのは、金融機関に任意売却をしたいと申し出でもほぼ不可能です。一般的には継続的に住宅ローンの支払いが滞っている等の事情が必要です。また抵当権が抹消されたからといって債務を免除してもらうわけではありません。残った債務は返済していかなければなりません。

任意売却は自己破産とは違うのです。破産ではありませんが、仮に任意売却を行ったら金融機関(保証会社)により違いはありますが、約7年ぐらいは住宅ローンを組むことはできないでしょう。任意売却はいいことばかりではありません、注意が必要です。任意売却を強く勧められたら、他の専門家等にも意見を聞くのも一つの方法だと思います。不動産業者だけでなく、不動産に強い士業に相談してみましょう。

親権者変更の申し立て

2013年2月15日 金曜日

離婚に際して、三歳の女児の親権は父親に預けられ、これに基づいて、父親がその子どもを養育監護していました。それに対して、三週間後に母親から親権者変更が申し立てられました。当初、家庭裁判所の判決では、母性優先を理由に変更の申し立てを認めましたが、その後、控訴審での高等判決は「子どもをめぐる環境の継続性」を重視して、この申し立てを却下しました。(仙台高等裁判所平成7年11月17日)


夫婦間の契約は取り消せるか?

2013年2月10日 日曜日

民法754条 夫婦間で成立した契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

しかし判例では、婚姻が実質的に破綻している場合には、それが形式的に継続しているとしても本条の規定によって夫婦間の契約を取り消すことはできないとなっております。

つまり離婚をする前であっても夫婦関係が破綻していれば、契約(約束)は赤の他人としたのと同じことになります。後からひっくり返すことはもうできないのです。

婚姻関係が破綻している方は相手に対しての発言は注意しましょう。軽はずみに発した一言が大きな問題に発展することも考えられます。

法定離婚原因①性格の不一致が離婚の原因理由となったケース

2013年2月7日 木曜日

A子さんは、古典音楽の鑑賞や読書などの趣味を持つ夫と結婚しましたが、A子さんにはこれらの趣味にはすれほど関心はなく、家事と育児だけに専念しようとしました。しかし、夫は双方の知性や教養を高めるような生活を望んだため、二人の間はすれ違うばかりとなり、A子さんは劣等感も手伝い、夫にあたりちらすようになり、その結果、夫はドイツに居を移して別居してしまいました。この夫からの離婚請求に対して、原審ではこれを認めませんでしたが、再審の東京高等裁判所は、結婚の破たんの最大の原因は「性格の不一致」であったとして、夫からの離婚請求を認めました。(東京高等裁判所昭和54年6月21日)


ちなみに裁判所は婚姻が破綻する責任がどちらにあるとも認定しませんでした。

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